愛犬はけっこう空気を読んでいます。。。(愛犬元気13)
以心伝心の真相は優れた観察力のたまもの
落ち込んでいると犬がそばに来て、なぐさめるように顔や手をなめたりすることがありますよね。
いつも元気に走り回っている犬が、家族が病気のときは静かに見守っていたという話もよく聞きます。
『犬には人の気持ちを読む超能力がある』とささやかれたりしますが、実はこの意見、当たらずといえども遠からず。
犬は言葉を持たない分、五感をフルに使って相手の気持ちや周囲の状況を感じ取ろうとします。
だから、微妙な声のトーンや表情の違いを、人より何倍も敏感に察知できるのでしょう。
かの有名なフロイトも、このような犬の能力を見抜き、愛犬に診療の手伝いをさせていたそうです。
愛犬のチャウチャウは、患者が落ち着いていると近くに寄り添い、緊張していると離れるといった行動で患者の精神状態を知らせていたといいます。
ちなみに、『なぐさめる』という行動は犬どうしでも見られるそうで、ケンカを見ていた第三者の犬は、負けた犬をなぐさめることが多いのだとか。
群れを維持するにはそんな役回りも必要だと本能的に知っているのかもしれません。
次回は 病気の愛犬が元気になった秘密を教えます!
愛犬のいたずらのあとの反省ポーズは本物?(愛犬元気12)
わたしの顔が怖くて困っていただけ・・・・・?
背中を丸めて肩を落とし、上目づかいでこちらを見る。
犬はいたずらをしたあとによくこんなポーズをとります。
ケージに隠れたり、姿勢を低くして飼主さんににじり寄ったりする犬もいます。
まるで『すみません。もうしません。』と言っているように見えますが、残念ながら犬の辞書に『反省』や『謝罪』の文字はないようです。
犬がしゅんとするのは、不穏な空気を感じて様子をうかがっているからです。
思い返してみると、反省ポーズをとるのはいたずらが発覚した時や、まさに叱っているときではありませんか?
飼主さんの怒った声におびえていたり、『困ったな。どうしよう』という気持ちなのです。
姿勢を低くしてにじり寄るのは、オオカミの服従ポーズそのものですから、『そんなに怒らないで』というアピールです。
もし、いたずら発覚前にすでに反省ポーズをとっていたら、途中で叱られそうな状況だと思いだしたのかもしれません。
ある意味、学習の成果ともいえますが、どうせならいたずらをしないように学習して欲しいもの。
いたずらは現行犯で叱りましょう。
次回は 愛犬はけっこう空気を読んでいます。。。(愛犬元気13)
愛犬は本当に笑うのか?(愛犬元気11)
その笑顔は飼主さんの顔まねってこと?
『笑う』という能力は、サルや人など霊長類だけがもつものだといわれていますが、『いやいや、うちの犬は笑いますよ』と反論する飼主さんも多いのではないでしょうか?
確かに広い場所で思いっきり遊んでいるときや、飼主さんを出迎えるときの犬の顔ときたら、『満面の笑み』としかいえないくらいです。
『犬は笑うのか』という問題は、動物学者の間でも意見は分かれ、はっきりとした答えは出ていません。
有力なのは『人の真似をしている』という考え方。
犬にはもともと相手の動きをまねる習性があります。
子犬が母犬の行動をまねたり、1頭が吠えると他の犬も吠えたりしますよね。
真似をすることで群れの協調性が保たれるのです。
また、相手の動作を反射的にまねる『ミラーニューロン』と呼ばれる神経細胞が犬にも存在していることがわかっています。
人と一緒に暮らす犬が飼主さんの表情を真似するようになっても不思議ではありません。
ただ、『まね』ということは、おかしくて笑う『人の笑い』とは少し意味が違うのかも。
笑顔の真相は犬のみぞ知る・・・・・です。
次回は 愛犬のいたずらのあとの反省ポーズは本物?(愛犬元気12)
愛犬が上に乗ってくるのは優位を示すポーズ?(愛犬元気10)
犬が人の肩やひざに前足をかけることがあります。
犬どおしのコミュニケーションでは、自分の体を相手の上に乗せるのは『自分の方が立場が上だぞ』というサインですが、飼主さんに対して行うときは必ずしもそうとは限りません。
むしろその反対で、好意を示していることの方が多いようです。
犬の表情を見てみて下さい。
優位性を示しているときは、上唇をめくって前歯を見せていたり目が緊張しているはず。
唇がゆるんでいて穏やかな表情をしているなら、『こっち見て』『遊ぼうよ』というサインでしょう。
このように、ボディランゲージには犬どうしで使うものと飼主さんに示すもので多少の違いがあるようです。
犬の行動学の本を片手に愛犬のしぐさをチェックしたけど『本当にそういう意味?』と疑問を持ったことはありませんか?
そんな時は自分の勘を信じましょう。
野生の犬とは生活スタイルが違うので、使うサインも違って当然。
さらに飼い犬は飼主さんの反応に合わせてより通じやすい独自のサインを使うこともあるようです。
次回は 愛犬は本当に笑うのか?(愛犬元気11)
愛犬のしぽの揺れは心の現れなんだよね。(愛犬元気9)
『犬は嬉しいとしっぽを振る』とよくいいますが、『しっぽを振る=嬉しい』とは限りません。
そもそもしっぽとは、体のバランスをとったり、目が届かずに無防備になっている後方を守るためのもの。
その証拠に、攻撃態勢に入った犬は、しっぽを高くしてブンブンと大きく振ります。
一方おびえている犬は大切なしっぽを足の間に隠します。
このような動作が転じてコミュニケーションのひとつとして使われるようになったのでしょう。
つまり、しっぽの動きは犬のいろいろな気持ちと連動しているということ。
ブンブン振っているときでも、興奮するほどうれしい場合もあれば、強い警戒心を表していることもあるので、全身を見て判断しなくてはいけません。
さらに、最近の研究では嬉しいときは右方向に、緊張しているときは左方向に振るという結果も報告されています。
嬉しいと脳の左側が活性化するから右側に、ストレスを感じると脳の右側が活性化するから左側にしっぽを振るのだとか。
研究が進めばもっと細やかな気持ちがわかるようになるかもしれませんね。
何を伝えたいのかな?もう1回吠えてごらん。(愛犬元気8)
野生の動物とくらべると飼い犬はよく吠えます。
あまりうるさく吠えられると近所迷惑になるので、どうにか止めさせたいと思う飼主さんも多いかと思いますが、その前に少し考えてみてください。
人に飼われている方がよく吠えるということは、それだけ私たちに何かを訴えたいということ。
特に『ワンワン』という吠え方は人と暮らす犬独特のものだそうで、犬を野生に戻すとこの吠え方はしなくなり、逆に野生のオオカミを飼いならすと『ワンワン』と吠えるようになります。
吠えることは犬にとって大切なコミュニケーションなのです。
吠える理由はさまざまで、うれしいときや不安・恐怖を感じたときなど、自分の気持ちを表すために吠えることもあれば、『遊んで』『おなかがすいた』など、何かを訴えようと吠えたり、遠吠えのように本能的に吠えることも。
犬種の特性として吠えやすい犬もいますが、飼主さんとの信頼関係があれば『吠えなくてもわかってくれる』と、落ち着くようです。
犬が吠えたときには、『うるさい』と叱る前に犬の声に耳を傾けてみましょう。
次回は 愛犬のしぽの揺れは心の現れなんだよね。(愛犬元気9)
犬は過去の経験がトラウマに。(愛犬元気7)
犬に好かれる人もいれば、嫌われる人もいます。
『嫌われる』というより『警戒される』といった方が正しいかもしれません。
犬が苦手な人に限って吠えられたり追いかけられたりしますよね。
これは『怖い・・・・・』という人の緊張感を感じとり、犬も警戒してしまうから。
どうやら『人こそ人の鏡』ということわざは犬にも当てはまるようです。
一方、『スキスキ光線』を出していてもなぜか警戒されることがあります。
『かわいいわんちゃんですね~』と近寄ったら、犬はギャンギャン吠えて全身で拒否。
犬好きとしてはけっこう傷つくこの行為ですが、犬はある条件に反応して警戒することもあるようです。
たとえば、昔、子供に尻尾を引っ張られた経験から子供嫌いになったり、眼鏡をかけた人に驚かされてから、眼鏡を見ると吠えるようになったり、動物病院が苦手な犬は、獣医さんが着ている白衣のような白い服を見ると吠えたてる・・・・・ということがあるようです。
決してあなた自身が嫌われているわけではないので、そんなに落ち込まないで。
次回は 何を伝えたいのかな?もう1回吠えてごらん。(愛犬元気8)